レッツゴー!つるさんぽ!
~道の駅つるエリア編~
〜つるさんぽ〜
クリスマスやお正月など、美味しいものをいただく機会が増えるこの時期。また、連日の寒さで運動不足という方もいらっしゃるのでは?
ということで、今回のテーマは「町歩き」。取材スタッフは、都留市観光協会が発行するガイドブック【つるさんぽ】の中から、禾生(かせい)地区の道の駅周辺エリアをセレクト。つるビーと共に町歩きに出掛けてきました。文化財や名所のほか、知らないと通り過ぎてしまいそうな穴場スポットも!この冬は、歴史を感じながら、楽しく体を動かしましょう!
<目次>
・禾生駅周辺エリア
①駒橋(こまばし)発電所 落合(おちあい)水路橋
②八王子神社
③川茂(かわも)堰堤
・道の駅つる周辺エリア
①二ヶ堰(にかせぎ)公園
②道祖神(耳垂れ神様)
③道祖神(火中投込み)
④十王堂
⑤紫雲山 法福寺
⑥尾県(おがた)郷土資料館
⑦道の駅つる
観光名所から知る人ぞ知る穴場スポットまで掲載!
〜おさんぽガイドブック【つるさんぽ】〜
【つるさんぽ】は、都留市観光協会が発行する”おさんぽガイドブック”。「都留市を歩こう!」をテーマに、谷村、十日市場、夏狩、禾生の4つのエリアに分けて見所が紹介されています。
初版が発行されたのは、2017年。観光で訪れる人のほか、登山客には下山後に、普段車移動が多い地元の人にも、都留市内を歩いて、より都留の魅力を感じてもらいたいと作られました。実際に「こんなところがあったの?!」という声も届いているそう。
掲載情報の更新のため、2023年には改訂版が発行され、モデルは都留文科大学の学生さん(当時)に。掲載スポットも増加し、厳選46の名所のほか、他の観光スポットや市内の飲食店の場所を記した地図など、16ページにわたって紹介されています。これがあれば、市内の大半の情報がゲットできるはず!大きさはA6サイズで、持ち運びにも便利です。
都留市役所や市内の観光施設などで配布されているほか、都留市観光サイトにも掲載中。
このうち、今回注目したのは【禾生エリア】。富士急行線禾生駅付近~田野倉駅間の”おさんぽスポット”が紹介されています。実は、この禾生エリアは、他のエリアに比べて範囲が広く「一度に回るのは少し大変かも?(話:都留市観光協会事務局)」とのこと。
そこで!ここからは、スタッフが厳選した10か所を、2つのおさんぽコースに分けて紹介します。それぞれのコースで、所要時間は1時間半ほど(名所を楽しみながらゆっくり歩いた場合)、歩数は約6500歩(個人差あり。今回は30代女性スタッフが計測)です。
文化財と季節の景色を楽しむ!
禾生駅周辺コース
まずは、禾生駅周辺コース。
このエリアで外せない見所といえば・・・
①駒橋(こまばし)発電所 落合(おちあい)水路橋
1907年に建設されたレンガ造りの橋。東京電灯(現・東京電力)の水力発電所の関連施設として作られ、100年以上経った今も当時の姿が残っています。国の登録有形文化財にも指定されていて、今回のつるさんぽの中では比較的有名なスポットかもしれません。
禾生駅をスタートして、国道139号を大月方面へ歩くこと約15分で到着!3つの大きなアーチと、少し小ぶりな4つのアーチで支えられたレンガの橋。歴史を感じました。
※落合水路橋について詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
次に向かったのは、都留なのに?と思ってしまうかもしれない、この名前の神社。禾生駅に戻り、駅の反対側に歩くこと約5分。
②八王子神社
ここは、東京の八王子市と縁があるからではなく、8人の神様を祀ることから「八王子」神社。伝説によると、奈良時代、仏教僧がこの地域で新たに田畑を開墾しようと、水田開拓を司る5男3女の8人の神様を祀り祈願したことがこの神社の始まりで、江戸時代後期に現在の場所に社殿が建てられたと言われています。
実際にこの地域では稲がたくさん取れたことから、明治時代には「禾(稲)を生ず」=「禾生村」と名付けられたとのこと。諸説ありますが、八王子神社と禾生地域の縁の深さのようなものを感じました。
また、八王子神社と言えば、ご神木や街路樹の銀杏も見所で、秋の紅葉シーズンにもぜひ足を運んでみてください。
次のスポットも、季節ならではの景観にご注目!八王子神社から歩いて約15分。
③川茂(かわも)堰堤
東京電力川茂発電所付近は、都留市内屈指の桜の名所。堰堤の両岸に約300本のソメイヨシノが並びます。角度やお天気によっては、富士山と、川の水面に映る逆さ富士も見られるとのことなので(取材日には残念ながら見られませんでした)、この時期(冬)に訪れても景観が楽しめるはず。
以上が禾生駅周辺のお散歩コースです。紹介した3つのスポットの他にも、このエリアを歩くと、あちこちで綺麗な富士山が見られます。ぜひ、周りの景色を見ながら、おさんぽしてみてくださいね!
見逃し厳禁!知る人ぞ知る歴史スポット&都留の”旬”
道の駅つる周辺コース
続いては、道の駅つる周辺コース。
地元の人にもあまり知られていないスポットもいくつかあり、取材スタッフ一同も思わず見落としてしまいそうに・・・!
最初のスポットは、”行き方”がポイントです。道の駅つるを出発して、リニア実験線方向へ。中央高速道路の高架をくぐってすぐです。
①二ヶ堰(にかせぎ)公園
ここには、江戸時代中期~後期始めごろ、たくさんの時間とお金をかけて作られた水路の一部が当時の姿のまま残されています。
当時、小形山地区では、生活用水を汲むことさえも困難で、稲作ができなかったため、どうにかして桂川からの水路を作りたいと工事がスタート。固い岩が多い地盤だったことや、大飢饉があったことなどから、工事は難航。その費用を捻出するために一人の豪農が私財を投げ打ったほど。完成するまでにかかった時間は、なんと約16年!!
昭和37(1962)年に中央自動車道の工事が行われた際に水路が変更され、使われなくなったそうです。
続いての見所は、道の駅つるに戻り、リニア実験線を背に歩くこと10~15分ほど。知らないときっと見逃してしまうであろうこの2つです。
②道祖神(耳垂れ神様)
道端にある石造、道祖神。旅の神、道の神、村から悪魔を追い払う神など、地域によって様々な信仰があります。その中で、こちらの道祖神は、なんと「耳垂れ」の神様!
小形山地域の歴史や言い伝えなどをまとめた資料によりますと、昔、耳垂れ(耳から膿などの液体が出てくる)のある人が多く、この道祖神にお米や塩をお供えして祈ると、不思議なことに治ったのだそう。遠くからもお参りに来る人がいたんだとか!
③道祖神(火中投込み)
この地域にあるもう一つの道祖神。こちらは、石が黒くて割れているところもあります。これはかつて、1月のどんど焼きの際、無病息災を願い、燃える火の中に道祖神(石造)を投げ込む習慣があったからなのだそう!(現在でも地域のどんど焼きは続いていますが、道祖神の投げ込みは行われていません。)
同じ道祖神でも、形や信仰が違う2基。ぜひ見比べてみてくださいね。
さて、ここからは、田野倉駅方面に進みます。
④十王堂
道端に突如現れる小さなお堂。十王堂という名の通り、閻魔大王をはじめ10人の王が祀られています。これは仏教の教えで、死後に生前の行いを裁くと言われる10人の王。お堂の戸は南京錠で閉じられていますが、隙間からそっと中を覗くと、閻魔様と目が合います!
⑤紫雲山 法福寺
続いては、江戸時代から続くお寺、法福寺。無病息災を祈願した親子地蔵があるほか、火をイメージした形の窓や、「学問の木」と言われる”タラヨウ”も。また、境内には立派なもみじの木もあり、秋の紅葉シーズンにまた訪れたいと思いました。
この後は、道の駅つるに向かって歩きます。法福寺から歩いて約15分。こちらは知っている人も多いのではないでしょうか?
⑥尾県(おがた)郷土資料館
明治から昭和までの教育資料や子どもたちの遊び道具など約2,000点が展示されている資料館。建物は、明治時代に山梨県で盛んに建てられた洋風建築「藤村式建築」の小学校校舎を復元したもので、県の文化財にも指定されています。
外には遊具もあり、お子さんと一緒に楽しむことができます。
いよいよ最後のスポット。出発地点でもあるこちら。
⑦道の駅つる
地元で採れた旬の野菜や果物、加工品、お酒、お菓子、お土産など、都留産のあらゆるものが販売されているほか、レストランでも地産地消がテーマの食事が楽しめます。また、つるビーグッズや、都留の観光情報が入手できるのも、ここ!見逃し厳禁です。
なお、道の駅つるでは、2025年1月2日(木)、3日(金)に、福引大会や、お汁粉の無料配布などが計画されています。詳しくは公式ホームページをご覧ください。
<取材後記>
禾生駅から田野倉駅まで、車で国道139号を走れば5〜10分ほど。その間に、こんなにもたくさんの見所があったなんて!と驚くと共に、日々車で通り過ぎるところを、ゆっくり歩くことの贅沢さも感じました。
運動不足を解消しつつ、知的好奇心も満たすことができる。お一人でのんびりはもちろんのこと、家族や友人とおしゃべりしながらなど、色々な形で”つるさんぽタイム”を味わってみてください。
また、今回ご紹介した10のスポットが新たに「つるのルーツ城下巡り(チェックイン機能)」に加わります。ウィンターキャンペーンで12月28日〜1月3日までポイント増量中です!
※実際に【つるさんぽ】をされる場合、歩道のない道や車通りの多い道などもありますので、安全には十分にお気を付けください。交通ルールを守って楽しんでくださいね!