都留の優しさ探訪

第41回ふるさと時代祭り(八朔祭)直前!
大名行列お姫様役・山口さんインタビュー
”お祭りを通して都留のみなさんの
優しさや温かさを知ってほしい”

Written byのり

〜ふるさと時代祭り(八朔祭)〜

 山梨県都留市で毎年開催される最大規模のお祭り「ふるさと時代祭り(八朔祭)」、通称「おはっさく」。今年(2025年)は9月6日(土)と7日(日)の2日間にわたり開催されます。
そこで今回は、祭りの見所の一つである「大名行列」で、花形とも言える、お姫様役を務める都留市在住の大学生・山口藍果(やまぐち あいか)さんにインタビュー。さらに、実行委員会の方にもお話をうかがいました。
今年のおはっさくは、例年以上に”人と人との繋がり”や”地域の優しさや温かさ”が感じられるお祭りになる予感・・・!

ふるさと時代祭り~八朔祭~
 都留市四日市場にある生出(おいで)神社の例祭「八朔祭(はっさくまつり)」を起源とするお祭り。「八朔祭」は、始まりは江戸時代で、旧暦の8月朔日(ついたち)=八朔(はっさく)、現在の9月1日に、五穀豊穣を願って行われてきました。
古くから八朔祭の「付祭(つけまつり)」として続く「大名行列」や「屋台巡行」のほか、近年は地元の団体などがダンスや歌などを披露する「ふるさと芸能」が同時開催され、数多くのキッチンカーや出店が集結。県内外から多くの人が訪れる都留市最大のお祭りとなっています。

※過去の様子は都留市観光協会の公式YouTubeで見ることができます。

※ふるさと時代祭り(八朔祭)についてより詳しく知りたい方は、つるのルーツ内関連記事もぜひご覧ください→

2025年の八朔祭大名行列お姫様役は都留市在住の大学生
山口藍果さん(21)

のり:まずは自己紹介をお願いします。

山口さん:山口藍果(やまぐちあいか)です。山形県出身で、現在は都留文科大学(以下、文大)の4年生です。

のり:なぜ大名行列の「お姫様役」に応募したのですか?

山口さん:大学進学を機に都留に引っ越してきたのですが、最初は不安や寂しさを感じていました。でも、アルバイトなどを通して都留の方がとても温かく優しく接してくださって、とても励みになったんです。恩返しの気持ちで、都留市のために何かできることはないかと考えたとき「お祭りを都留の方と一緒に盛り上げたい」と思い、応募しました。

のり:山口さんは八朔祭や大名行列にどんな印象をお持ちですか?

山口さん:あれだけ大勢で着物の衣装を着て練り歩くお祭りは、全国的にも珍しいお祭りだと思うんですよ。大学1年生の時に初めて見たのですが、本当に壮大で素晴らしい文化だと感じました。

 そのとき(2022年)のお姫様役のMomokaさんが本当に綺麗で、ずっと印象に残っていました。今は大学4年生で、卒業後は山梨県外に就職する予定なんです。今年が最後のチャンスになるので「やってみたい!」と思って応募したんです。

※2022年の大名行列でのMomokaさん

のり:憧れの「お姫様役」に実際に選ばれてどんなお気持ちでしたか?

山口さん:まさか自分が選ばれるとは思っていなかったので、本当に驚きました。でも、ずっとやってみたかったことに挑戦できるのが本当に嬉しいです。家族や友人も喜んでくれていて、県外からも「見に行きたい!」と言ってくれています。歴史あるお祭りなので、責任感を持って全力で頑張ります!

のり:実行委員会のスタッフさん、お姫様役の選考会はどのように行われて、山口さんのどんなところを評価・期待して選んだのですか?

実行委員:書類選考と面接での質疑応答を通して、動機や人柄、祭りやお姫様役に対する積極性・主体性などを、総合的に見ています。

 山口さんは、都留への想いが強く、観光業や接客の経験もあり、質疑応答にも堂々と答えられていました。

のり:山口さん、選考会を経験してみてどうでしたか?

山口さん:審査員の方が多くてびっくりしましたし、すごく緊張しました!中学時代に剣道部に所属していたので、そのときのことを思い出して姿勢には特に気を付けました。

実行委員:姿勢もとても美しく、お姫様の装いで草履を履いて歩いた姿は、きっとよく映えるだろうなと思いました。

のり:実際に山口さんが本番で歩く姿を見るのがとても楽しみです。山口さんご自身は、楽しみですか?それとも不安ですか?

山口さん:もちろん緊張もありますが、地域の皆さんと一緒に楽しい思い出を作れることがとても楽しみです!都留の方はもちろん、県外の方にも興味を持ってもらい、ぜひ見に来ていただけたら嬉しいです。

のり:どんなお姫様を目指しますか?

山口さん:見ている方が笑顔になれるような、明るくて優しいお姫様を目指したいです。そして、都留の魅力をたくさんの人に伝えたいです。

都留の人たちの優しさと温かさが 一人暮らしの寂しさを消してくれた

都留の人たちの優しさと温かさが 一人暮らしの寂しさを消してくれた のり:山口さんが思う「都留の魅力」はどんなところですか?

山口さん:自然豊かで綺麗なところと、地域の繋がりを感じられるところですね。

のり:例えばどのあたりですか?

山口さん:「田原の滝」がとても印象的でした。正面から見ても、電車からの風景も素敵で、川の水も澄んでいて癒されました。
また、十日市場・夏狩地区の湧水も綺麗で、私の地元も自然豊かですが、都留の自然はより近く感じられます。

のり:「地域の繋がり」については?

山口さん:都留の方は本当に気さくで、初対面でもすぐに話しかけてくださいます。人との距離が近いというか、誰とでも仲良くしてくれるんですよね。お店の店員さんも、道で偶然すれ違った人も。
特にアルバイト中は、私はただのスタッフで、相手はお客さんという関係なのに、それでも「今日は暑いね」とか「毎日頑張っているね」などと声を掛けてくれて、優しくて温かい人がたくさんいるなと思います。

のり:それが、一人暮らしの寂しさや心細さを忘れさせてくれたのですね。山口さんは大学では何を学ばれているのですか?

山口さん:学校教育学科で、小学校の先生になるための勉強をしています。

のり:先生を目指すようになったきっかけは?

山口さん:小学生のときの担任の先生がとても信頼できる方で、ピアノも上手で何でもできる方だったんです。ずっと憧れていて、自分もそんな先生になりたいなと思っていました。それで都留文科大学を選んだんです。学費が比較的安いことと、自然が豊かで地元に近い環境があることも決め手でした。

のり:教育実習などにも行かれたのですか?

山口さん:はい。地元の小学校で2年生を担当しました。いろいろな背景を持つ子どもたちが大勢いることを実感し、大変だと感じることもありましたが、やっぱり子どもはすごく可愛くて。信頼関係を築いて、安心できる先生でいるっていうことがすごく大事で、そんな先生になりたいと改めて思いました。

のり:卒業後は、どうされる予定ですか?

山口さん:首都圏で小学校の先生になる予定です。私はデジタル系に興味があって、ICT(情報通信技術)を使った教育をやってみたくて、首都圏はその最先端だと思うので、挑戦することにしました。

お祭りへの意気込み、今年の見所

お祭りへの意気込み、今年の見所 のり:素敵な目標ですね!山口さんが都留を離れてしまうのは寂しいですが、応援しています。
では、最後に改めて、今年のお祭りへの意気込みや、見てほしいところを教えてください。


山口さん:ふるさと時代祭り(八朔祭)は見所がたくさんありますし、城下町の名残が残っている風景、文化の魅力も一緒に感じてもらいたいです。また、お祭りでは、必ず人との関わりがありますよね。大名行列や屋台もそうですし、出店やふるさと芸能ステージなど、色々なところで。そういう関わりの中で、都留の方の温かさや優しさを感じてもらえたらと思っています。

のり:実行委員会としてはいかがですか?

実行委員:今年の大名行列は、例年よりも少しルートを短縮して、休憩場所での時間を長く設けることにしたんです。ですから、大名行列の出演者のみなさんに声を掛けたり、記念撮影をしたりといったコミュニケーションは、例年よりとりやすいかと思います。

のり:山口さんがおっしゃる「都留の人たちの優しさや温かさ」がより感じられそうですね!

実行委員:そうですね。他にも、来場者の皆様に楽しんでいただけるよう、様々な企画も準備していますので、ぜひお祭り当日を楽しみにしていただきたいです。

<取材後記>

<取材後記> 今回の取材で、笑顔が特に印象的だった山口さん。ご自身もコミュニケーションをとる上で、笑顔を大切にされているそうです。

 実は、事務局のスタッフが山口さんを初めて見かけたのは、お姫様役の選考会よりもずっと前。市役所を訪れた山口さんを偶然見かけ、「とっても可愛い!お姫様が似合いそう!」と思っていたところ、選考会で山口さんにお会いしてびっくりしたのだとか。選考会の結果山口さんがお姫様役に選ばれてさらにびっくり。「ご縁があって都留に来てくれた方が、ご縁が巡り巡ってお姫様役をしてくれることが本当にありがたいです。色んな人のご縁を感じられるのも、都留の良さですね。」と話してくださいました。

 例年以上に笑顔あふれる2日間になりそうな今年のふるさと時代祭り(八朔祭)。開催は、9月6日(土)と7日(日)です。
大名行列のルートやスケジュールなどの詳細は公式ホームページ、また下記をご確認ください。




※9/6(土)宵祭り・7(日)本祭りとなります。

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